店舗のカラーマーケティング|赤色の店舗2020/04/28

色には、多くの人々が意味として受け取っている固有のメッセージがあります。
実際に色彩舎が取り扱った店舗カラーの事例を解説します。

店舗カラーに「赤」を使いすぎるとクレームにつながる!?

色彩舎ではカラーの仕事を始め、店舗配色などの指導も行なっています。

あるとき、神戸のある店舗からカラー指導の依頼がありました。

 

その店の売り場は「赤」を基調にしているとのことで、話をうかがった時は「元気があっていいな」と思いましたが、指導前日にその店の販売員の方からお手紙が届いたのです。

「先生、お願いします。赤を減らすように店長に言ってください!
毎日落ち着かないし、イライラしてどうにかなりそうです!」

 

翌日、店舗に足を踏み入れて、思わずクラッとしました。
なんとその店は、什器や小物だけではなく、床も机や椅子もみんな赤色。視界のなかの60%くらいが真っ赤だったのです!

 

これはクレームも多いのではないかと思って話を聞くと、その店は通りに面したガラス張りの店舗だったのですが、なんと外側からビンを投げつけられるというのです。

「赤」を減らしてクレームが激減!

赤はカッとなりやすい色。
外を歩いている人がむしゃくしゃしていると、赤が多いところに当たりたくなるんですね。
店内でも、お客様がほんの5分ほどで「いつまで待たせるんだ!」と怒鳴ったり、日々ささいなことでクレームが多くて困っている店舗でした。

 

■「赤」のメリット

色彩心理でいうと、赤色は相手をドキドキさせたり、行動を促したりする色です。購買意欲をうながす良い面があります。

 

■「赤」のデメリット

赤色を多用し過ぎるとイライラして怒りっぽくなったり、思わず怒鳴り声をあげてしまうようなマイナス要素が出てきます。

 

床の色を変えるのは無理でしたが、机や椅子をベージュなどの安らぎを与える色に変えた結果、クレームが50%以上激減。
販売員の方からは「驚くほど気持ちが落ち着きました」とお礼の言葉をいただきました。

 

 

このように、色は人の気持ちや行動に大きな影響を与えます。
これは店舗の例でしたが、ロゴカラーやマンションカラーなど、色の効果はさまざまな場面で活用することができます。

 

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