色彩心理を元に、独自の観点や研究を重ね河野万里子が2009年に開発した性格タイプ分け理論です。
13の色で個人の資質を表すことができ、さらに色の点数により
決断タイプ、創造タイプ、協調タイプ、堅実タイプの4つのタイプに分類することができます。
「カラータイプ®」特許庁商標登録5290696号
カラータイプ®開発者 河野万里子
自分で決めたい「決断」タイプ
決断タイプの色は「黒」「赤」「オレンジ」です。
配色に強さがあり、スピード感もあるダイナミックな印象です。
この色を好んで身につける方は、その気質を内に秘めた人です。
見た目の印象はインパクトがあり、華やかで目立つ存在。
自分の考えをしっかりと持っています。
個性を打ち出したい「創造」タイプ
創造タイプの色は「紫」「ターコイズ」「黄色」です。
独特の空気を醸し出している個性的な人で、メガネや靴なども一風変わったデザインです。
人の評価や流行は関係なく、自分のアンテナで欲しいものを探して、ピンときたら買います。
マイペースで行動しますが、感性が合う人はとても大切にします。
共感してほしい「協調」タイプ
協調タイプの色は「グレー」「水色」「ピンク」。
おだやかで協調性があり、いつも人のことを気にかけている心やさしい人です。
いつも誰かと寄り添っていたいのです。
女性らしいファッションや、小さめのキラリと光るアクセサリー。
パステルカラーや中間色を好み、やさしさ、柔らかさに惹かれます。
実用性重視の「堅実」タイプ
堅実タイプの色は「茶」「青」「緑」です。
この色を好む方は、しっかり者で安心感があります。
フレンドリーではありませんが愛情深く、いったん信用するとつきあいは長く続きます。
ファッションの特徴は、革製品や自然素材が多いこと。カーキやベージュもこのタイプ。
変化を嫌うので、伝統柄やスタンダードでかっちりしたデザインを好みます。
カラータイプ®開発秘話
カラータイプ®理論開発と協会発足について

色彩心理の先駆けであるゲーテは「黄色は近くに見え、青は遠くに見える」と言っています。
この色彩心理を軸とした使いやすいツール開発を行ってきました。
色彩理論の「色相環(※)」では、黒と赤は無彩色と有彩色として隣り合うことはありません。しかし、共にインパクトの強い色で、心理的には近い色といえます。そこで色彩心理の観点から、色どうしの相関関係を表現した「カラータイプマップ」を2009年につくり、協会を発足させました。
※色相環:色の相違を円環状に順序立てて並べたもので、色を体系化して説明する時に用いる。
色彩心理を応用させたカラータイプ®理論
例えば、クライアント様に似合う色がグレーとします。
従来のパーソナルカラーの世界でいえば、「グレーが似合います」と言うだけです。
でも、クライアント様がグレーが嫌いだったらどうなるでしょう。物理的な診断だけでは心理がおいてけぼりになりますね。
逆に、クライアント様が赤色が好きだとします。
その場合、赤色の服は心理的には満足できますが、「似合いますか」という問題が出てきます。
従来の理論は、見た目の色と心理をつなぐものがありませんでした。この2つを融合させたのがカラータイプ理論です。
アパレルショップの研修のときですが、接客技術のない人はお客様が「赤が好き」と言えば単純に赤色の服を出してくる。子どもでもできるサービスです。
そうではなくて、赤が好きなお客様の心をひもといて、例えば「華やかさを好む」と理解すれば、グレーでも華やかなデザインの服は選択肢に入ります。
心に秘めた願望を理解しながらアドバイスできるのが、カラータイプ®の強みです。
カラータイプ協会を発足させた理由
私は起業してからずっと色彩検定やパーソナルカラーなど、カラー(色)に関わる各種団体で講師を務めてきました。大学で講義をしたり、講師を養成する講座の先生もしてきました。
2002年に株式会社「色彩舎」を立ち上げ、習得したものを皆さんに伝えてきましたが、色彩学、パーソナルカラーなど既存の理論だけでは弱いと感じていました。
というのも、色相、彩度、明度などの色の知識だけでは、目の前の人にカウンセリングはできません。
「赤色のイメージは情熱的」といった色の知識を披露しても、それだけではビジネスの現場に落とし込むことが難しい。そこで、心理の観点がもっと必要だと思ったのです。
カラーコーディネーターの社会的地位向上を目指して
2002年からカラーの仕事を始めて、色彩検定講師、パーソナルカラー講師などを行ってきました。
またご縁があって、NTTドコモでの研修や売場づくりの直接指導、パナソニックでの配色研修などのチャンスがありました。
しかし、自分自身がプレイヤーとして働くと同時に、「カラーコーディネーター」という肩書を持つ人からは、「カラーの資格だけを取って全く仕事になっていない」という相談をたくさん受けていました。
当時は今のように色彩の重要さは世間から理解されておらず、「カラー」の社会的地位が低いことは、毎日名刺交換する相手の反応でいやがおうでもわかりました。
例えば、製薬会社の人に「カラーについて一度プレゼンされて欲しい」とお願いしたところ、「僕の趣味だと思われてしまうので、仕事時間中ではちょっと……」と口を濁される。
配色研修が決まった時も「カラーコーディネート研修」だと、お遊びのオシャレのセミナーだと思われるので「プレゼン資料作成研修」と研修名を変えたいと言われる。「カラーコーディネーター」の名刺を出すと、「何それ?そんなので仕事になるの??」という露骨かつ素直な反応。
「カラーの仕事をしている」と高校時代の男性の友人に告げたら、「お前、大丈夫か? 変な仕事するなよ」と言われた。このような反応は毎日のことでした。
「カラー」という素晴らしいツールが、うまく伝わらないこと、未熟なカラーコーディネーターによって世の中に認知されていない。これをすごく勿体ない、どうにかしたいという使命のようなものを感じ、この打開策を考える日々でした。これを解決するのは、ひとりひとりが個人戦で頑張ってもどうにもならない。もっと組織で!共通のツールで!という強い思いでした。
それを、当時カラースクールも運営していた中で、「誰にでも伝えられる色は何か?」「カラーの仕事を100%認知、100%使用してもらえるにはどうしたらいいか?」を日々考え、2009年に生み出したのがカラータイプ®とカラータイプ協会です。
カラータイプ®理論開発プロセス
カラータイプ®理論を開発するにあたり、特に「色彩心理講座」から大きなヒントを得ました。
「黄色を嫌いと言う人は、ふざけて子供っぽい人のことを苦手と言うな」
「ピンクのワンピースを着て、携帯に黄色のマスコットやストラップをつけている人は、20代後半でも自分の部屋にキャラクターグッズがあると言った」など、
「この色を持つ人はこのような言葉を発する」「この色を好きだという人は〇〇の時計をしている」
「この色を嫌いだと言った人は〇〇のような人を苦手だと言っている」
という法則性のようなものが頭の中で自然とでき上がっていた。
これをもっと整理して「視覚化」すれば、何か特別な能力のある人だけがアドバイスできるのではなく、ちゃんと教育された人が正しくツール(カラータイプ®マップ)を使って、個人の能力に頼らない安定したコンサルティングができるのでは?と考え、カラータイプ®マップを制作しました。
カラータイプ®マップができた時は、これは間違いなく世の中のお役立ちに使えるツールになると確信しました。
カラータイプ®理論の発展と可能性
協会を立ち上げてから10年以上が経ち、今では元々の目的であるカラーで仕事ができる社会が実現化しています。
また、創業当時と違い、世の中の流れが強くカラーを欲しているのでますますその需要は高まるでしょう。
「カラー=個性」の応用は無限大です。