陸上選手のショッキングピンクのスニーカー2019/12/29

今年、カラーマーケティングの視点で一番私が注目したのが
ナイキのショッキングピンクのスニーカーです。

近年、陸上選手のウエアはとてもカラフルになっていましたが、
それがスニーカーに来たか!と。

「わっ、皆ショッキングピンクのスニーカーを履いている。」

とビックリしたのが9月15日の男子マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の中継を観た時のこと。

この“ピンクの厚底シューズ”は、
ナイキがこの日に合わせて新色(ピンクブラスト)を発売した「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」です。

男子がショッキングピンクのスニーカーをフォーマルな大会で履いているというのも
斬新ですし、この大会の上位3名が3名ともこのスニーカーを履いていたという結果にも驚きました。

このカラー戦略で思い出すのが、
1999年に発売されたマーケッターの神田昌典氏の『あなたの会社が90日で儲かる!』です。
ビジネス書のカバーにショッキングピンクを使用するというのは当時の日本には無かったところを、神田昌典氏はエモーショナル・マーケティングの手法を取り入れて計算ずくのカラー戦略を行いました。

神田昌典氏は現在日経MJで「未来にモテるマーケティング」の連載を持っています。
時代の流れを読むのがとても上手な方ですね。

そして次に思い出すのが、2012年12月に発売されたトヨタの「ピンクのクラウン」

高級車に「ショッキングピンク」を使用するという前代未聞のトヨタのカラー戦略に
これも世の中が騒然となりました。

賛否両論がうずまき、ともかくこの宣伝効果は凄かったです。

CMに北野武が起用され「権力より愛だね」のコピーも懐かしいですね。

これらを振り返ると、話題を集める「ショッキングピンク」のカラー戦略が
成功する共通点は、確固たる信用と品質に裏付けされた商品であるからこそだと言えます。

だからこういった大胆なチャレンジが出来るのですね。