『【色の堅実的アプローチ】黄色は上る?下る??』2022/05/24
突然ですが、黄色の矢印が駅の階段に貼られていた場合、
上りの階段に貼っているのが適切だと思いますか?
それとも、下りの階段?
色には様々な機能があります。
カラータイプ別の分類で簡単にご説明すると、
決断的アプローチ:目立つ・話題性など
例)
クジャクの華やかな羽の色
店舗を流行色でファッションを視覚的に演出する
協調タイプ的アプローチ:やすらぎ・ユニバーサルデザイン
例)
刺激的な色を使用しないやすらぎの空間づくり
色覚特性や加齢による視力の低下に配慮した色選び
創造タイプ的アプローチ:洗練・個人の好み
例)
洗練されたパッケージ配色
人それぞれの好みにあった色揃えの商品展開
堅実タイプ的アプローチ:安全性・社会ルール
例)
環境色彩:古い町並みの色の統一感
サイン計画と色彩:黄赤:救命いかだ
このように色の使い方もカラータイプの4方向があり、
自由に遊んでいい色もあれば、社会ルールと機能性重視の色選びもあります。
そういう意味で言うと、
階段に貼ってある黄色の矢印は社会ルールと機能性重視の
「堅実タイプ的アプローチ」になりますね。
社会生活を安全に過ごすための色です。
そして、冒頭の質問です。
黄色の矢印は、
上りの階段に貼っているのが適切だと思いますか?
それとも、下りの階段?
黄色は明るい色なので、階段を上る時の気分と合っている、
反対に青の矢印は落ち着いた暗い色なので、階段を下る時の気分と合っている、
と考えるのが色彩心理に合った使い方です。
ところが、私の自宅の最寄りのJR駅なのですが、
同じ駅で階段に矢印が上りが黄色、下りが青の場所と、
上りが青で下りが黄色の場所が混在しています。
青が上りの矢印の階段は、上ろうという気がなくなり、
いつも併設されているエスカレーターに乗ってしまいます。
メルマガ読者の方でJRの関係者の方がいらっしゃったら、
是非色彩心理に合った色の使い方の提案をお願いいたします!