ドトールのマーケティング|「黄色」と「黒」で安さを追求2020/04/21

企業は色によってお客様を選別することができ、意図的にそれを使い分けています。
ドトールコーヒーは、店舗の看板に「黄色」と「黒」を使用しています。「黄色」と「黒」は非常に主張の強い配色です。
遠方から見て、最も視認性が高いことから警戒標識にも用いられているほどです。

 

高級感のイメージがある「黒」ですが、「黄色」との組み合わせになると、突然、毒気を帯びた刺激的な配色になります。
この配色は、遠くからでも見つけることができる誘目性の高さから、色とりどりの看板がある駅前でも見つけやすいという効果があります。
ドトールはどんな駅に降り立っても、ちょっと目を凝らせば瞬時に見つかりますから、すぐに立ち寄ることができますよね。

 

ドトールコーヒーでは落ち着いてコーヒーを飲むといった気分になれない人も多いのではないでしょうか。
落ち着くというよりも、サッと入って、サッと飲んで帰るのがふさわしい。これも、色からくる心理的なイメージがそうさせているのです。

 

もともと、ドトールコーヒーの店舗コンセプトは、立ち飲み150円コーヒーの店。
懐具合が気になるビジネスマンがコーヒーを気軽に楽しめるように、手ごろな価格を追求したコーヒーチェーン店です。
ドトールコーヒーは、立ち飲みを基本的なスタイルとしてスタートしたわけですから、「黄色」と「黒」という配色が合っているのです。