論文テーマは『ギバー&テイカー×カラータイプ』2022/10/21

今回の研究テーマは、
幸せ且つ成功する他者志向型ギバー(=アザリッシュ)に
なるためのカラータイプからのアプローチでした。

【価値共創マーケティングの新展開
~Adam Grant の Giver & Taker 理論とカラータイプ理論からのアプローチ~】

https://www.j-mac.or.jp/oral/dtl.php?os_id=378

そのテーマを選んだ理由を下記に述べたいと思います。

今回のテーマが決まったのは、
今年3月の佐藤善信先生の関西学院大学退官式でのことです。

そこで、佐藤先生が今までの活動の振り返りの中で、
アダムグラントの「ギバー&テイカー」の話に触れていらっしゃいました。

実はこの本、私自身コロナになって先行きが全く不透明の中、
これからの生き方、これからのビジネスの仕方、また過去の反省点、
今起きていることがこのギバー&テイカーの理論から何か解明できるではと
思ってすがるように読んだ本でした。

今の私を見て「全く信じられない!」と言われるのですが、
コロナが発生した後の2~3ケ月は文字通り私は「廃人」同然でした。

仕事が全て、延期、中止になり、目的を見失いかけて、
今まで仲の良かった人たちと急に疎遠になり、世間がコロナで自粛する中、
何に向かって走っていけばいいのかが全く分からず、
無力感にさいなまれていました。

人生の中で、最も苦しい時間だったと今振り返ります。

佐藤先生とは2017年のイノベーター理論の
「アーリーアドブターはどこにいるのか?」の共同論文以来有難いことにあらゆる
テーマで論文を発表させていただいています。

「誰がインフルエンサーになるのか?」
というマーケティング的に分かりやすいテーマから始まった共同論文でしたが、
その後は常に「人はどう生きるべきか?」
「幸せと成功の両方をどうやったら手に入れることができるのか?」
が隠れテーマだったと思います。

その佐藤先生の活動報告を一緒に聴いていたカラータイプインストラクターで
シニア世界バドミントン世界チャンピオンの山本邦子さんから、
「このテーマをカラータイプで分析すれば面白いのでは無いか?」と提案いただき、今回の共同論文作成となったのです。

査読付き論文が採択されるかどうかは学会の先生がたたちの審査をクリアしなければいけません。言うまでもなく、共同論文とは言え、テーマを決めてそれを論文に
完成させていくには、とてつもないエネルギーと時間がかかります。

そうであっても、論文を作成し発表し続けなければいけない責務を
「カラータイプ理論」の産みの親として自覚しています。

今回は、山本邦子さんのバドミントンの世界での豊富な経験が、理論だけではない
ケーススタディとして論文の中に躍動感をもって表現されています。

そして、今回も佐藤先生から深い知識とご経験による最後の締めのまとめも
いただきました。

今回の研究テーマが、
幸せ且つ成功する「他者志向型ギバー=アザリッシュ」になるための、
いや、なれるための何かのヒントになればいいなと思っています。

先行きが見えない不安定な世の中だからこそ、
人間力を鍛えるアザリッシュへの道。

これが、広義の意味でのマーケティング用語の「価値共創」に繋がればと
願っています。

この場を借りて、佐藤先生、山本さんにお礼を申し上げると同時に、
今回のテーマから何かの気づきを得てくださる方がいらっしゃることを
心から願っています。

https://www.j-mac.or.jp/oral/dtl.php?os_id=378