「流行に敏感な人は何色を好むのか?」
「色の好みから、アーリーアドプターを見分けることはできるのか?」
「潜在顧客を発見する方法はあるのか?」
これらの問いにカラータイプ理論を用いて、人の性格傾向と色の好みが購買行動にどう結びつくかを調査・分析しました。
その結果から、効果的なマーケティングアプローチを検討する上での示唆を得ることができました。
カラータイプ理論をマーケティングや商品開発に活かす第一歩として、本テーマをご覧ください。
カラータイプ理論は、色彩心理をベースに、カラーコンサルタントの
河野万里子が2009年に開発した性格タイプ分類の理論です。
13色で個人の資質を可視化できる点が特徴で、色のスコアに応じて
決断タイプ、創造タイプ、協調タイプ、堅実タイプの4つに分類されます。
それぞれの強みやこだわり、さらにタイプごとのコミュニケーションスタイルを
理解することで、チームワークの向上や組織開発にも幅広く活用されています。
マーケティング理論の一つである「イノベーター理論」では、
新商品やサービスの普及過程において、最も早く関心を示す層を
「イノベーター」「アーリーアドプター」と定義しています。
中でも「アーリーアドプター」は、一般層への波及に大きな影響を持つ
“口コミの起点”となる存在であり、彼らをいかに惹きつけるかが
成功の鍵を握るとされています。
本研究では、「イノベーター理論」における「アーリーアドプター層」に着目し、カラータイプ理論を活用して、
その見分け方の可能性を探る試みとして、102名を対象にした調査を行いました。
流行や新しい情報に対して敏感な人は、創造タイプの「ターコイズ」を
好むという結果がはっきりと示されました。
また、アーリーアドプターとしての特性を持つ傾向も示されました。
これは、カラータイプ理論のターコイズが象徴する「変化を楽しむ」
「柔軟性をもつ」「情報感度が高い」といった特性と一致しています。
今回の調査でも、ターコイズを好む人ほど「新しいサービスを試してみたい」
「流行に興味がある」といった自由記述が見られました。
イノベーター理論では、一人の人がすべての分野でアーリーアドプターになるとは限らず、
分野によって行動傾向が異なるとされています。
例えば、ファッションでは流行に敏感でも、家電では慎重になるというようなケースです。
本調査では、こうした違いをふまえ、商品6種類・サービス4種類について、
それぞれの分野でアーリーアドプター的な傾向があるかを
8段階で評価し、色彩嗜好との関連を分析しました。
以下では、調査対象となった二つの事例を紹介します。
<商品 / 文房具>
文房具に新しさを求める人は、学びに「楽しさ」や「刺激」を重視する傾向があります。
好まれる色は、トレンドやユニークな体験に敏感なターコイズに加え、黄色やオレンジなどの活動的でワクワク感のある色でした。
アーリーアドプター層は、文房具に“楽しく思考を巡らせる”色を求めるようです。
<サービス / レストラン>
レストランにおけるアーリーアドプターは、洗練されたサービスを好むターコイズに加え、
うすいピンクや水色などの繊細で柔らかな色を好む人たちです。
色は、人の感情や行動に大きな影響を与える要素のひとつです。
特に広告やパッケージ、商品デザイン、店舗のビジュアルなどにおいて、
どのような色を使うかは、消費者の反応を左右する重要な判断材料になります。
本研究では、カラータイプ理論に基づいた調査を通じて、
色彩の好みが各タイプでどのように異なり、
それが購買行動にどのように関係しているかをご紹介します。
「好きな色」に関する調査では、人が本来持つ気質の色と、実際に好む色との間に一定の相関関係が見られました。
タイプごとに選ばれやすい色には、その人が大切にしている価値観や行動傾向が反映されており、
「なぜその色に惹かれるのか?」という背景を探る手がかりとなります。
この結果から、自分のタイプの寒色系が好まれるという結果になりました。
※決断タイプには寒色系の色が含まれていません。
また「好きな配色」についてもカラータイプ別の特徴が出る結果となりました。特に明度(明るさ)を軸にした好みに
カラータイプ別の差が顕著に見られました。
「好きな色」「好きな配色」の調査以外にも、「普段着る服の柄」「普段着る服のフォルム」に関するアンケートを実施しました。
調査の結果、カラータイプ別の傾向が表れるケースと、流行やTPOによって左右されるケースがあることがわかりました。
特に「服のフォルム」ではタイプごとの嗜好傾向は優先ではなく、流行や個人の体型に影響される傾向が強いことも明らかとなりました。
このテーマに関する研究として、タイプ別マーケティング傾向に関する学術論文の発表を行っています。
以下のリンクより詳細をご参照ください。