「パナソニック レッツノート」 カラーデザイン 番外編② ターゲットに合わせた色使い-

番外編② 『ターゲットに合わせた色使い』 ~Panasonic Let'snote(レッツノート)~
番外編①では、カラーバリエーションを考える上で重要な『量販色』と『イメージカラー』について取り上げました。では、カラーコーディネーターは、カラーバリエーションを、『ヒットする色』としてどのように選んでいるのでしょうか?
■ヒットする色の条件ヒットする色とは、どんな色なのか?カラーコーディネーターが色を決定するにあたって、考える条件がいくつかあります。
・ターゲット層に受け入れられる配色か
・インパクトがあるか
・流行に乗っているか・時代に受け入れられる色であるか
・個性があるか(他社と差別化ができている)
・スタンダードな(長く愛される)デザインであるか
・好感度が高いか
・商品イメージ・コンセプトに合っているか
などなど・・・さまざまな角度から検証していきます。
これらはほんの一部で、商品によって、考える条件も変える必要があります。
ただ、これらの条件をすべてを満たす色を1種類だけ考え出すのはとても難しいです。
例えば、インパクトと普遍性の両方をあわせ持った色は、なかなか無いですよね。
そこで、いくつかのカラーバリエーションを持たせることによって、これらの条件を補い合う事ができるのです。
これは、前回取り上げた、カラーバリエーションを持たせることの利点の一つです。今回は、さきほど挙げた条件の中から、ターゲット層に受け入れられる配色について考えていきます。
■イメージを色にするまず、商品の特長を見ていきましょう。今回も、パナソニック「レッツノート」のカラーを例に検証します。
レッツノートの特長で、他のパソコンと比べて特に印象的なのが以下の5点。・軽く、持ち運びしやすい(部材単位で軽さを追求したボディ。Rシリーズは約930g)
・長時間駆動(8時間以上駆動のバッテリー)
・頑丈(満員電車の圧迫にも耐えうるボディ。76cm落下実験も実施済み。)
・信頼性がある(パナソニックブランド、サポートも充実)
・価格は少し高め(約23万~)
このように、ビジネスで持ち歩くことを想定して作られたモデルは『ビジネスモバイル』と呼ばれています。
以上の事から想定されるユーザー(ターゲット)は、・外へも持ち歩いてガンガン使う、出張などの多いビジネスユーザー・価格は高めでも良い物が欲しいと考えている、20代後半以上の高級志向のユーザー・機能性重視の男性ユーザー
などが考えられます。このターゲット層に受け入れられる色使いを考えることが重要となります。それでは、番外編①で例に挙げた、「パナソニック レッツノート」の天板カラーバリエーションと、そのカラーコンセプトが、ターゲットに合った色使いなのかを見ていきましょう。
まずは、商品・ターゲットからイメージされるキーワードをどんどん挙げていきます。
大人、都会的、モダン、クール、リッチ、ゴージャス、フォーマル、こだわりのある・・・など、ビジネスマン、高級志向、自分のスタイルを持った男性のイメージを強く受けますね。
そして、これらのイメージを、下の“カラーイメージマップ”に落とし込んでみましょう。
この“カラーイメージマップ”では、形容詞などのイメージワードを配色で表現することができます。
この“イメージ”を色に当てはめていくという作業をすることで、ターゲット像からぶれない色選びができます。
さきほど挙げたイメージは、クール・モダン・フォーマル、ゴージャスなど、表で見ると左下の方、HARDに多く集まっています。
縦軸のHARDに近づくにつれて、明度の低い色が多く分布されています。
また、モダン、クール、ゴージャスは彩度の高い鮮やかな配色が多く分布されます。
以上から、今回はダークでビビッドな色を選ぶとぴったり合いそうですね。
実際に商品カラーとして選ばれたのは、以下の6色です。
①、②、⑥のダークな色は、フォーマルで、格調高さ、大人っぽさ、男性らしさ、重厚さを感じさせます。
そこにゴールドの粒子が入ると、ゴージャスでリッチな雰囲気に。
クールに仕事をこなす、都会の大人のイメージにピッタリですね。
③、④、⑤の鮮やかな色は、大胆さ、力強さを感じさせます。
個性的で遊びゴコロのあるカラーは、こだわりや自分のスタイルを持った男性にピッタリ。
ビビッドだけど、少しくすみのある色を使っているので男性にも取り入れやすいです。
活気があって、アクティブなイメージです。
どの色も、想定されるターゲットと、色のイメージがピッタリ合っていますね!
商品カラーを決める上で、ターゲットのイメージと、色の持つイメージを合わせることは、設定したターゲット層に受け入れられ、購入してもらう為にとても重要なのです。また、商品に使われている色は一色ですが、カラーバリエーションを並べてみると、よりコントラストが強くなり、ダイナミックでハードなイメージが強くなります。
①、②、⑥のダークな色に③、④、⑤の鮮やかな色を並べると、鮮やかさがより際立って、映えて見えます。このように、一色で見せるよりも、カラーバリエーションを並べる方が、よりイメージを強くする効果もあるのです。
商品を選ぶ上で、私たちの脳に真っ先に飛び込んでくるのが“色”。
また、第一印象を決定付ける『視覚』において、重要な要素である“色”。
売れる商品を生み出すには、計算された色づかいが必要不可欠です!
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